サイズは必ず測って体感を

今日は新築収納コンサルティングをさせていただいたお客様のところに
アフターフォローで訪問してきました。
間取りが変更できる段階でのご相談は1年半以上前。

ご夫婦のこだわりと想いが随所に感じられる
素敵なおうちでした。

さて、こちらのお宅はかなりスペースに余裕があり
一階に家族全員の衣類を収めるウォークインクローゼットを作られました。
お子さんがまだ小さく、朝起きて一階に下りたら寝るまで一階で過ごせるように
したかったからです。

広めにとったクローゼットも、実際に衣類を掛けると
思ったほどの余裕はなかったそうです。
部屋もそうですが、間取り図面で見ていると広くても
家具や物が入ると思ったほど広くないと感じることはよくあります。

イメージと現実のギャップを減らすため、設計の段階で
必ずメジャーを当てて、どのくらいの幅(奥行、高さ)があるか
体感していただくようにしています。

たとえば、2畳のクローゼットの両脇にパイプハンガーを通し
いっぱい衣類を掛けるケースはよくありますが、高い位置に衣類がずらっと並ぶと
かなり圧迫感があり狭く感じます。

ちょうど人がゆったり歩くくらいの幅(約60センチ)を確保して
両サイドに服が並びますが、そこで着替える余裕がないと思ったほうがいいでしょう。

また、ダイニングの一角にカウンターを設け、お子さんの勉強や
奥様の家事スペースをつくるお宅がありますが、このテーブルの幅も
必ずメジャーを当てて体感してください。

「子どもが二人並んで座れるように」と言って、2メートル以上のカウンターを
希望される方もいらっしゃいますが、2メートルってかなり長いです。
お子さんはずっとダイニングで勉強するわけではありません。

お子さんが個室で勉強するようになったとき、夫婦のワークスペースにするなど
いろいろな使い方を想定しての2メートルならよいのですが
造りつけにすると移動ができないので、必ず体感し
本当にそれだけ必要か考えたいものです。

またサイズを測るときに注意が必要なのは、収納部分の間口です。
折れ戸の場合、開けた時にドアが重なる「たまり」という部分があります。
引き出しを入れる場合はその部分をよけて置かないと、引き出しが開きません。

有効寸法でどのくらいの幅、高さや奥行があるのか
収納家具や収納グッズを購入する前に、必ず確認しましょう。
5ミリでも大きいと入らず、使えませんから。

ソファーやダイニングテーブルなど、収納家具以外の大型家具は
別の意味でも計測が必要です。
家具屋さんは広いので、大きな家具でもそれほど空間を狭く感じませんが
家で設置したら大きくて邪魔だった、とたまに聞く失敗談。
お店で見たサイズより少し小さ目の家具を買うようにするといいですよ。

まとめ。
収納用品を組み込むときは、スペース内部の有効寸法を、
家具をレイアウトするときには、家具の足や扉を開いた状態など
一番大きな部分のサイズを測るようにしましょう。
クローゼットやパントリーなどの空間も図面だけでなく
実際にメジャーでサイズ感を体感して確認しておくと、あとで後悔しません。

収納プランニングに寸法計測は基本ですね!